ミイラ展 in 神戸 面白かったところ集
神戸でミイラ展をやっているとのことで行ってきました。
大英博物館(イギリス・ロンドン)から6体のミイラが到来。
CTスキャン画像からミイラの包帯の中身がわかり、骨や内容物から年齢や病気、供え物がわかります。
↓神戸市立博物館
ミイラ展の様子
そのなかで、特に気になったものや博物館の雰囲気を紹介します。
内容については下記の本を参考にしています。
「大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語」
※ISBNとバーコード無し。ここのお土産コーナーで購入。
▲博物館の中はこんな感じです。
ミイラや棺が展示されていて、その近くの大きなスクリーンにCTスキャンで得られたミイラの中身が3Dとしてが映し出されていました。
来る前はミイラだけかと思っていましたが、当時の御守りや装飾、ミイラ作りの道具など数多く展示されていました。
全ての展示物はガラスケースに入れられていました。
入場料2000円、音声ガイド600円でヘッドホンと音声プレイヤーを借りられます。
音声ガイドは声優の島崎信長さんが声をあてていました。
展示品一つ一つにプレートに説明が書かれているのですが、音声ガイドはそれに補足した形で説明されていて わかりやすかったです。
日曜日に行ったので結構混んでいて、展示物を見るのに少し待つこともしばしばありましたね。
▲CTスキャンによりミイラの内部が判明
左のCTスキャンによりミイラ内部の詳細な画像(右上)を作成し、それをもとに三次元構築画像(右下)を作成します。
この技術によりミイラの包帯をほどくことなく、非破壊で中身を調査できます。
これは病院でも使われていてなじみ深いですね。
人体を輪切り状に画像化してどこに腫瘍があるのかとか診断していますね。
包帯が何層にも巻かれているがことがわかり、体型が崩れないように体の中に詰め物をしていることも判明しています。
CTスキャンからわかること
身長、性別、大まかな年齢(子供なら歯、成人なら恥骨結合面で推定する)、健康状態(虫歯、動脈硬化など)
▲イメージしていたミイラと現実のミイラ
左がずっとイメージしていたミイラで、右が現実のミイラ。
現実のミイラは体全体が包帯で覆われおり、体のラインが全然見えないです。
遺体の保存にとても気を使っているのがわかります。
▲ミイラの作り方
①遺体から内臓、脳を取り出す。
内臓や脳は腐敗しやすいため取り出す。
内臓は左脇腹を切開し取り出し、脳は鼻からスプーンのようなもので掻き出す。
②乾燥
遺体の腐敗を防ぐためナトロン(海水の沈殿物、塩化物)で遺体を70日間乾燥させる。
③包帯を巻く
亜麻布で遺体に包帯を巻く。
④完成 !(^^)!
▲ミイラ作りの道具
ジャッカルの頭がデザインされたミイラ作りの道具。
蜜蝋、油脂、歴青(れきせい:天然アスファルト、コールタール)からミイラ作りに使用されたと考えられています。
現代でもお箸やマドラー、しゃもじの柄にキャラクターありますよね。
古代から伝わる遊び心ですね。
▲護符
ミイラには様々な護符が遺体と一緒に包まれているもの。
・左の護符は心臓形の護符
描かれている鳥は太陽神ラーの魂の化身
・黒色の二本指の護符
数ある護符の中でこの2本指の護符が一番好きです。
シンプルなデザインかつ黒色で神秘を感じました。
黒曜石で作られており、遺体から内臓と取り出すために切開した場所にあります。
この指はミイラ作りの神アヌビスを模しているとこのこと。
・蛇の護符
・ウジャトの眼形護符
身に着けている人を守り、治癒を象徴する護符。
この眼はホルスの眼とのこと。